『まいられぇ岡山』を楽しみ尽くす、岡山の寺社めぐりをお届けしている はなか です。
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江戸時代、庶民の旅は原則として制限されていました。
それでも許されたのが「寺社参拝」。
倉敷市児島にある ❝ ゆがさん ❞ こと由加山(蓮台寺・由加神社本宮)。
厄除けで知られるこの山は、かつて由加山で厄を落としてから金刀比羅宮へ向かう「金毘羅両参り」の出発点として、多くの旅人が訪れた場所です。
▼ 江戸の旅人が歩いた「金毘羅両参り」

「泊まって、祈って、旅立つ」。
そんな旅人たちの足跡が残る由加山を、今回は実際に歩いてみました。
この記事では、由加山(蓮台寺・由加神社本宮)の見どころや参拝ルート、御朱印、所要時間、駐車場まで、実際に歩いた目線でまとめています。
遠方から朝いちばんの参拝を考えている方に向けて、記事の後半では由加山と組み合わせやすい宿もまとめました。
📘 まいられぇ岡山 掲載ページ:蓮台寺 P22/由加神社本宮 P70
1分で解る由加山蓮台寺/由加神社→1分のショート動画はこちら>>
由加神社と蓮台寺、厄除けはどっちでお参りする?
結論から言うと、どちらでも厄除けのご祈祷を受けられます。それぞれにご祈祷受付所があり、御朱印も別々にいただけます。
もともと由加山は、神社とお寺が一体だった「瑜伽大権現(ゆがだいごんげん)」という神仏習合の霊地。明治の神仏分離で由加神社本宮と蓮台寺に分かれましたが、今も境内は続いていて、歩いて数分で両方お参りできます。
だから迷ったら、両方お参りするのがおすすめ。もともとひとつの信仰だった場所ですから、両参りこそが由加山らしい参拝スタイルです。私も毎回、神社とお寺の両方に手を合わせています。
ひとつだけ気をつけたいのが作法の違い。神社では二礼二拍手一礼、お寺では静かに合掌です。
▶ 神社とお寺の参拝マナーの違いはこちらの記事で >>「神社とお寺」の違いと基本マナー
ちなみに私がいつも歩いている順路は、由加神社側の駐車場に停めて、→厄除け石段→備前焼大鳥居由加神社本宮→蓮台寺奥の院→蓮台寺という流れ。駐車場の場所が分かりやすく、石段を最初に登ってしまえば、あとは境内をゆるやかに巡れるので歩きやすいです。
2026年の厄年は?早見表でチェック
参拝の前に、まずは自分の厄年をチェック。
「自分は今、人生のどのタイミング?」 2026年の厄年早見表をまとめました。
※厄年は「数え年」で計算します。地域や寺社により考え方が異なる場合があります。
男性
| 前厄 | 本厄 | 後厄 |
| 24歳 平成15年(2003年)生 | 25歳 平成14年(2002年)生 | 26歳 平成13年(2001年)生 |
| 41歳 昭和61年(1986年)生 | 42歳 昭和60年(1985年)生 | 43歳 昭和59年(1984年)生 |
| 60歳 昭和42年(1967年)生 | 61歳 昭和41年(1966年)生 | 62歳 昭和40年(1965年)生 |
女性
| 前厄 | 本厄 | 後厄 |
| 18歳 平成21年(2009年)生 | 19歳 平成20年(2008年)生 | 20歳 平成 19年(2007年)生 |
| 32歳 平成 7年(1995年)生 | 33歳 平成 6年(1994年)生 | 34歳 平成 5年(1993年)生 |
| 36歳 平成 3年(1991年)生 | 37歳 平成 2年(1990年)生 | 38歳 平成 元年(1989年)生 |
| 60歳 昭和 42年(1967年)生 | 61歳 昭和 41年(1966年)生 | 62歳 昭和 40年(1965年)生 |
本厄の方へ|ご祈祷は「朝いちばん」がおすすめな理由
早見表で「今年、本厄だ」と気づいた方に、ひとつだけ先にお伝えしたいことがあります。
ご祈祷は、朝いちばんに受けるのがおすすめです。
理由は3つあります。
① 境内が静か
由加山のご祈祷受付は朝9時から。開門直後の境内は人が少なく、厄除け石段も、本殿の前も、ほとんど独り占めです。「厄を落とす」という個人的な祈りには、この静けさがよく合います。
② 心と体に余裕がある
両参りには約2時間かかります。午後から慌ただしく回るのと、朝の澄んだ空気の中でゆっくり歩くのとでは、同じ参拝でも心に残るものが違いました。
③ 江戸の旅人も、そうしていた
冒頭でご紹介したとおり、金毘羅両参りの旅人たちは門前に泊まり、朝に祈願して旅立ったといわれています。朝いちばんの参拝は、由加山の「本来の参り方」でもあるんです。
ただ、朝9時に由加山に着くのは、遠方からだと少し大変です。
県外から朝いちばんの参拝を考えている方は、前日に児島・鷲羽山エリアへ泊まっておくと余裕を持って向かえます。
宿については記事の後半でまとめていますので、まずは由加山の見どころを一緒に歩いていきましょう。
由加山(蓮台寺・由加神社本宮)の境内図

✨ 由加山の見どころ
① 厄除け石段を一歩ずつ踏みしめる
由加神社本宮の拝殿へは、61段の「厄除け石段」を登ります。
江戸の旅人たちも、旅の無事を祈ってこの石段を登ったはず。
一段ごとに、今の自分を振り返るような感覚があります。
「本当に手放したいものは何だろう」 そんなことを考えながら登る時間でした。
朝の石段は空気がひんやりと澄んでいて、自分の足音だけが聞こえます。人の多い時間帯とは、まるで別の場所のようでした。

※途中にある「とら屋」さんのあんころ餅もおすすめ。(500円/1000円)


② 由加神社本宮|「有求必應」すべてを受け止める神様

由加神社本宮の神様は「有求必應(ゆうきゅうひつおう)」
求めがあれば必ず応じる。
「拒まない神様」という表現が、由加神社の懐の深さを物語っています。
厄除け、縁結び、交通安全、学業成就、豊漁など、ご利益は幅広いです。
③ 思いを込めて渡る「厄橋」

『厄』の文字を踏んでも良し。よけても良し。
思いを込めて渡ります。
④ 息を吹き込んで割る「厄玉の儀」

最近、なんとなく流れが重い気がしていました。
厄玉に息を吹き込み、的に向かって思いきり投げる。
パリンと割れた瞬間、胸の奥にたまっていたものまで一緒に砕けたような、すっと軽くなる感覚がありました。
由加山は、ただ手を合わせるだけではなく、自分の手で「厄を手放す」体験ができるのも印象的です。
ちなみに厄玉をゆっくり体験したいなら、朝の空いている時間がおすすめ。
人が少ない時間なら、的の前でひと呼吸おいて気持ちを整えてから投げられます。後ろに人が並んでいると、どうしても少しあせってしまうので🤭
⑤ 蓮台寺|巨大な厄除け不動明王

蓮台寺の厄除け不動明王は圧巻。
総高7m59cm。
右手の利剣は3m。
煩悩や邪気を断ち切る象徴です。
包み込む安心感と、背筋が伸びる威厳が同時にあります。
不動明王に見守られたあと、しばらく境内に座っていると、不思議と呼吸が深くなります。
その他のみどころ
備前焼大鳥居
岡山らしい備前焼の鳥居。
1829年江戸時代後期に奉納された子連れ獅子も見どころ


子授けご神木
子授け祈願で知られる御神木。

銭洗七福神
神水でお金を清め、「福銭」に。

蓮台寺・奥の院
2024年より権現堂・回廊は立入禁止。
こちらの雰囲気と眺望はおすすめ。

参拝メモ(御朱印・所要時間・駐車場)
- 御朱印


- 御朱印 直書き/300円~(各ご祈祷受付所)
受付 由加神社本宮:9時~17時
蓮台寺:8時~17時 - ご祈祷受付 朝9時から ※朝いちばんを狙うなら9時前に駐車場着が理想です
- おみくじ、お守り 等
- 所要時間
約2時間 - 駐車場
無料 (第3駐車場まであり) - まいられぇ岡山
スタンプ/クイズ
由加神社:おみくじエリア
蓮台寺:ご祈祷受付エリア
※置き場所は変更されている可能性もあるためご祈祷受付所でご確認ください
※御朱印の受付時間・駐車場などの情報は訪問時のものです。変更になる場合がありますので、お出かけ前にご確認ください。
由加山(蓮台寺・由加神社本宮)のアクセス|最寄り駅・ICからの行き方
🚃 電車でのアクセス
JR瀬戸大橋線・児島駅から車で約20分
🚗 車でのアクセス
瀬戸中央自動車道水島ICから約15分
由加山の御祈祷受付は朝9時から。両参りには2時間ほどかかるので、遠方から来られる方は前日に児島・鷲羽山エリアに泊まっておくと、朝いちばんから余裕を持ってお参りできます。
泊まって、祈って、旅立つ|由加山をゆっくり巡る一泊旅
ここまで読んで、「せっかくなら朝の静かな由加山を歩いてみたい」と思った方へ。
かつて金毘羅両参りへ向かう旅人たちも、由加山周辺で夜を過ごし、祈りを捧げてから旅立ったと伝わります。
今なら、児島・鷲羽山エリアに一泊して、翌朝ゆっくり由加山へ向かうことができます。
夕方は瀬戸内の景色や温泉を楽しみ、翌朝は人の少ない時間に厄除け石段へ。
慌ただしい日帰りとは少し違う、「参拝そのものを旅の目的にする一泊」です。
ここからは、由加山参拝と組み合わせやすい宿を、旅のタイプ別に6軒ご紹介します。
| 宿名 | こんな人におすすめ |
|---|---|
| 倉敷由加温泉ホテル 山桃花 | 参拝最優先。由加山の目の前に泊まりたい |
| リブマックス瀬戸大橋ビーチリゾート | 子連れ家族。プールとビーチで遊ばせたい |
| Washu Blue Resort 風籠 | カップル・記念日。夕日と露天風呂を独占したい |
| せとうち児島ホテル | 大人の週末旅。絶景と朝食を重視 |
| 鷲羽温泉 備前屋甲子 | 昔ながらの温泉宿でのんびりしたい |
| 児島プチホテル | 宿代を抑えて参拝と食事にまわしたい |
🌸 迷ったらここ|参拝重視なら倉敷由加温泉ホテル 山桃花
由加山のすぐそばに建つ温泉旅館。
今回ご紹介する6軒の中でも、「翌朝、由加山をゆっくりお参りすること」を最優先にするなら、まず候補にしたい宿です。
前日は温泉でゆっくり体を休めて、翌朝は余裕を持って由加山へ。
遠方からでも、朝いちばんのご祈祷を狙いやすいのが一番の魅力です。
✅ こんな方におすすめ
・朝の静かな由加山を歩きたい
・移動時間をなるべく短くしたい
・厄年の節目を、少し特別な一泊にしたい
露天風呂付き客室もあり、ご夫婦の厄年の節目旅にもぴったりです。
👨👩👧👦 家族で楽しむなら|リブマックス瀬戸大橋ビーチリゾート
旧・鷲羽山下電ホテルが2026年5月に「リブマックス瀬戸大橋ビーチリゾート」としてリニューアルオープン。目の前にビーチが広がる、家族向けの海辺リゾートです。
✅ こんな方におすすめ
・子どもと一緒に由加山へ参拝したい
・参拝だけでなく、海やプールも楽しみたい
・「厄払い+家族旅行」を一泊で楽しみたい
💑 カップル・記念日なら|Washu Blue Resort 風籠
オールインクルーシブの大人リゾート。最上階の露天風呂から、瀬戸大橋に沈む夕日を眺められます。
✅ こんな方におすすめ
・参拝と一緒に、夫婦やカップルでゆっくり過ごしたい
・瀬戸内海の夕日や露天風呂を楽しみたい
・厄年や人生の節目を、少し贅沢な旅にしたい
🌉 絶景と朝食を重視するなら|せとうち児島ホテル
高台から瀬戸大橋を一望できるホテル。最上階での朝食は、眺めもごちそうです。
✅ こんな方におすすめ
・瀬戸大橋を眺めながらゆったり過ごしたい
・ホテルの朝食や景色も旅の楽しみにしたい
・落ち着いた大人の一泊旅にしたい
♨️ 昔ながらの温泉宿なら|鷲羽温泉 備前屋甲子
下津井の海を見下ろす、昔ながらの温泉宿。大きな木の湯船から漁船の行き交う瀬戸内を眺める時間は、ここならではの味わいです。
✅ こんな方におすすめ
・昔ながらの温泉宿でのんびり過ごしたい
・瀬戸内海を眺めながら温泉を楽しみたい
・にぎやかなホテルより、落ち着いた旅が好き
💰 宿代を抑えたいなら|児島プチホテル
児島駅から徒歩5分、リニューアル済みで清潔なホテル。「宿はシンプルでいい、そのぶん御朱印や食事を楽しみたい」派の相棒です。
✅ こんな方におすすめ
・宿泊費をなるべく抑えたい
・児島駅周辺を拠点に由加山へ向かいたい
・宿代より、御朱印や食事、観光にお金を使いたい
※私自身がすべての宿に宿泊したわけではありません。立地・口コミ・参拝との相性をもとに選定しています。料金・プラン内容は変動しますので、最新情報は各予約サイトでご確認ください。
なお、翌日に倉敷美観地区の観光も予定しているなら、倉敷駅周辺・美観地区エリアに泊まる選択もあります。
最後に|厄を落とした旅人は、ここから金毘羅へ向かった
厄玉を割った瞬間の爽快感は、思った以上に心に残ります。
流れを整えたいと感じたとき。
静かに厄を手放したいとき。
人生の節目に立ったとき。
由加山は、そっと背中を押してくれる場所でした。
そして——江戸の旅人たちの旅は、ここで終わりではありませんでした。
由加山で厄を落とした彼らは、翌朝、瀬戸内海を渡って金毘羅さんへ向かいます。
由加山と金刀比羅宮、ふたつ揃ってはじめて「金毘羅両参り」。
児島に一泊すれば、この江戸の旅を、今もそのままなぞることができます。
私も次は、由加山から金毘羅さんまで、両参りの旅を歩いてみたいと思っています。















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